おのでら鍼灸経絡治療院

体のこと、あれこれ

石油療法

2017/05/01

石油と言えばガソリンや灯油など燃料としての使い方が最もイメージされるが、他にもプラスチック、合成ゴム、アスファルト、化粧品なども作られ、その用途は広い。

一時はうまみ成分であるグルタミン酸ナトリウムが、石油由来のアクリロニトリルという物質から工業的に量産されもした。

「味の素」である。

それほど幅広い使われ方をしているが、最近では健康法としても利用もされているのだとか。

それは一体どんな方法だろうか。

 

ところはカスピ海の西岸に位置するアゼルバイジャンのナフタランという村。

アゼルバイジャンは旧ソビエト連邦の共和制国家で、トルコの隣の隣である。

近年新しい油田が発見されたことで莫大なオイルマネーが流入するようになったそうだ。

実にうらやましい話である。

以前「未来世紀ジパング」という経済番組で「世界一沸騰する国」として紹介されていた。

その番組の中でもちらりと紹介されていたが、ナフタランという村では原油を使った入浴で様々な疾患を治すというのである。

昔からアゼルバイジャンでは様々な疾患の治療に原油が使われていたそうで、この原油風呂もそのうちの一つなのだとか。

皮膚病、リューマチ、関節炎、神経痛など100以上にも及ぶ疾患に効果があるそうだ。

ヨーロッパやロシアからも人々が訪れるという。

下記のサイトでは写真や動画が公開されている。
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52005347.html

原油なので、ドロリとした真黒な液体の中に浸かるのである。

 

患者さんは132ℓ、40度の原油の風呂に10分間浸かる。

やはり、原油なので発がん性物質も含まれており、10分が限界だという。

1日10分を10日間繰り返して治療は終了する。

また、関節や筋肉の痛みには、患部に塗り薬として使用するのもいいそうだ。

番組でも、サイトでもそれ以上の深い説明がないので原油の何が効能を発揮するのかは分からない。

ここで使われるナフタラインオイルは火をつけても燃えない珍しい不燃油であり、それがほかの産油国にはない特別な原油ということのようだ。

燃えなくともこんな使い方ができれば、やはり原油はもうかるようだ。

温泉にもいろいろな色や効能があるように、原油にもいろいろあるということだろう。

 

治療だけでなく、美容にも使われるという。

同じくアゼルバイジャンのバクー市内では原油と火山灰を使った泥とで行うトリートメントが一般的に行われているとか。

ここでは黒いどろどろのナフタラインオイルを精製した、透明・無臭のホワイトオイルを使うのだそうだ。

美肌効果を追い求めたい方はこちらのサイトをご参照くだされ(笑)。
http://ourage.jp/column/otona_beauty/27026/

 

ナフタランの村でも原油風呂が皮膚病に効くとされていた。

むかし病院で働いていた時に、ある職員から「石油は水虫に効く」と聞いたことがある。

調べて見ると、韓国では徴兵制があるが、徴兵された男性の80%が水虫にかかり、れっきとした治療法として石油を擦り込むことが行われているという。

本当に効くようだ。

 

なお、石油の点滴療法を提唱する人もいるようだが、これはなんとも信じがたい。

それこそ詳しい方法やなぜそれが効くのか、それでなければならない理由など一切の記述がないので、これは眉唾ものと見た方がいいだろう。

同様に飲用による健康法なども一部で主張されているが、これも誤りのようなので、誰かに勧められたとしても決して飲まない方がいい。

そのような情報をどこからか入手したのか分からないが、極端に危険と思われるような健康法を紹介する際にはソースを明らかにするべきだし、なんなら自分で実践して安全性を確認した上で、自らが試した動画を添付して紹介するべきだろう。

まるきりの創作なら低劣な悪意を感じるネタだ。

本人は単なる冗談のつもりかもしれないが、人の生き死にに関わるようなウソ情報を平気でネットに上げるのはやめて欲しいものである。

 

いずれ、水虫治療ならいざ知らず、石油風呂や美容関連に使われるのは特殊な石油ということなので、くれぐれも普通の石油で試そうなどとはしないで頂きたい。

どうしても試したい方はアゼルバイジャンのナフタラン村までどうぞ!

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