おのでら鍼灸経絡治療院

体のこと、あれこれ

ショートスリーパー

2017/09/19

以前にTVでも取り上げられていた。
ご覧になられなかった方はもとより、お忘れになった方ももう一度ご覧いただけたらと思う。
さて、「ショートスリーパー」とは読んで字のごとく、短時間の睡眠でも問題なく過ごせる人の事である。
歴史上の人物でいえばナポレオンは3時間、エジソンは4時間しか眠らなかったという話は有名だ。
かのレオナルド・ダ・ヴィンチに至ってはだいたい90分ぐらいだったというから驚きである。
もっとも、ナポレオンやエジソンの場合は昼寝の習慣もあったとの記録もあるようで、もしかしたらそこまで短時間睡眠ではなかったかもしれない。
しかし、現実にそのようなショートスリーパーはいて、芸能人では明石家さんまさんや武井壮さんなどは有名なので、ご存知の方も多いだろう。
疲れ知らずのさんまさんが話し始めると、周りの人が朝方まで付き合う羽目になり困っている、という話などはよく聞く(笑)。
武井さんは「45分睡眠」を豪語しており、番組の中で睡眠中の脳波を測定し検証されていた。
本当に45分ぐらいの睡眠だった。
彼の場合は深い睡眠に入るのが極端に速く、「こんな人いないですよ」と専門家も驚いておられた。
彼に限らず、ショートスリーパーである人たちの特徴は、「レム睡眠」が非常に短いというところにある。
「レム睡眠」とは身体は寝ているのに、脳が覚醒時と同じように働いている状態の睡眠である。
夢を見ているのはこの「レム睡眠」の時なのだ。
この時は瞼の下で眼球もキョロキョロと動くので、傍で観察しているだけでもレム睡眠中であることが分かるという。
この「レム睡眠」と、「脳の眠り」とも言われる深い眠りである「ノンレム睡眠」を数回繰り返すのが一般的な睡眠のパターンである。
なので、「ノンレム睡眠」がしっかりとれているショートスリーパーが、睡眠時間全体が短くても大丈夫というのは理に適っているということとなる。
「ノンレム睡眠」というこの深い眠りがあることで脳の疲労は回復し、記憶形成がされるわけだが、この眠りの深さにも段階1から段階4までの4つの段階があるそうだ。
最も深いのが段階4で、この状態では多少の刺激では起きない。
同じショートスリーパーと言っても武井さんのように45分という人もいれば、4時間という人もいて、時間に幅があるのはこの最も深い段階にどれだけ早く到達できるかによるものなのかもしれない。
武井壮さんの「45分睡眠」に懐疑的な方は、下記の動画をどうぞ(笑)!
https://www.youtube.com/watch?v=WDBraqOiLt8
ちなみに、武井さんは学生時代から自分のパフォーマンスを上げるためにどのようにしたらいいのかを、自分の体を使っていろいろ試していたそうだ。
睡眠に関しても6年間にわたり検証されていたそうで、独自の方法を提唱されている。
それがリボ(分割)睡眠という方法で、活動の合間につまみ食いのように細かい睡眠をとるという方法である。
短時間で疲労回復を果たせる彼ならではの技のようにも思うが、普通の人であっても一度に長く寝るよりは2~3時間の睡眠を何度か取るような睡眠の仕方の方が疲れにくいというのが彼の持論だ。
ユーチューブにも彼が提唱するリボ睡眠について語っているものがあるので、興味のある方はぜひのぞいてみていただきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=mP1HkWbALh8
それではこのような人たちのことを東洋医学的にはどのように解釈したらいいのだろう。
人の体の中には陰の気と陽の気が流れている。
その陰陽のバランスで人の個性も形作られているのだが、陰気が強い人はやはりおとなしく、沈思黙考タイプとなる。
陽気が強ければ明るく朗らかなタイプとなる。
世間的に根暗がダメ、陽気な人が良とされるが、学問を追求するには落ち着いて静かに取り組むことが必要であるし、陽気が強すぎて軽薄で騒がしいだけという人もいる。
やはりバランスの問題なのだ。
しかも、陰気、陽気の強さのレベルというものもある。
基本的に明るく前向きではあるけれども、何かというとすぐに体調を崩してしまいやすい人は陰陽ともに気のレベルが低く、いわゆる生命力が弱い人となる。
逆に学者や研究者などは黙々と実験をこなす様は陰の気の方が強いと分かるが、すぐには結果の出ない実験を長年にわたって続けることが出来るのは体力的にも非常に強いものを持っていなければならない。
そういう点では、学者タイプの人は陰陽ともに高いレベルを持っている人だと考えられる。
一般的にことを成す人にはショートスリーパー気味の人が多い。
彼らはまさに陰陽のバランスでいえば陽の気が高いけれども、基本的に陰陽ともに気のレベルが非常に高い人たちであると思う。
そのことを如実に感じさせてくれるのが、さんまさんのエピソードである。
彼が義理の息子さんである二千翔(にちか)さんの喘息を治したという話は有名だ。
二千翔さんがまだ4歳ごろの話。
喘息発作で苦しむ二千翔さんを見て、
「二千翔は俺が治す。一日時間をくれ」
とさんまさんが大竹しのぶさんや彼女の親族へいう。
薬が手放せない状態であったので、当然ながらお義母さんやお義姉さん方は反対した。
しかし、二千翔さん自身がさんまさんを信じるといって、彼の施術が始まった。
その少し前にさんまさんが「気の存在」を確信し、しかも自分が人よりもどうも強いようだと信じるに至った別のエピソードがあったそうだ。
その後、さんまさんは気功にはまっていたそうで、二千翔さんを治せると言い出したのは、彼自身の中では確信があってのことだったのである。
さんまさんはどのような施術を行ったのだろうか。
さんまさんが施術について語った音源が下記に出ている。
興味がおありの方はぜひ聞いてみてほしい。
大竹しのぶさん自身も初めて聞かされる内容だったようで驚かれていた。
https://www.youtube.com/watch?v=KHuSs7r9G6I
結果的に一晩かけて行った彼の施術で二千翔さんの喘息は完治し、それ以降二十数年にわたり一度も発作を起こしていないそうだ。
また、二千翔さん自身も時に風邪をひいたとしても薬を飲むこともなく、自身の力で治っているという。
さらには、あれほど反対していたお義姉さん方がその後気功教室に通い始めたそうで、
「まずはさんざん文句を浴びせた俺に謝れ!」
とさんまさんが怒っていた(笑)。
いずれ、彼の気のレベルが高いというのは事実だろう。
先日、取り上げた夜目が効く少年の場合は、よからぬことや軍事上には力を発揮しそうだが、用途が広い能力とはあまり思えなかった。
しかし、ショートスリーパーという能力は、「活用できる時間が広がる」という点で非常に有効な能力である。
各個人の睡眠時間は遺伝子レベルで規定されており、訓練では変わらないという専門家がいる。
一方で、下記のようにショートスリーパーになるためのトレーニング法を提唱している人もいる。
http://matome.naver.jp/odai/2138544385576498001
日々、「時間が足りない」と感じておられる方は試してみる価値はあると思う。
ただし、この能力の獲得に肝心なのは単なる「慣らし」ではなく、ストレスの処理がうまく行えるようになるかどうかがカギとなるのかもしれない。
ショートスリーパーへの道。
いかがだろうか(笑)?

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